長年の製造経験により積み重ねられた知見とノウハウをベースに
積極的に先端機器を取り入れています。すべての工程が社内一貫制作ですから
ご納期の相談、万一のトラブルにも迅速に対応しています。
在庫管理
使用頻度、使用期間、搬送方法、ワーク重量、トータルコストなどを考慮した上で材料を決定します。スムースな製造のため、縦型ストッカーによる効率的な取り出しと一定量の在庫を保有しています。
穴あけ加工(NC)
組み立て後の全体精度を保つために、フレーム材への正確な穴あけもまた大切な工程になります。当社では、独自のドリルマシンを設置し、精度の高い穴あけと効率化を両立しています。
接点組立
半田付け前にワーク接点部分をフレームに組み立てる工程です。あらかじめ接点部分を固定しておくことで、半田付け時のブレ・ズレを防ぎます。
半田付け(バーナー)
ワーク接点位置が確立している場合は、バーナーを使用した半田付けで効率的に作業を進めます。素早い作業ですが、強度もしっかりと保つように注意を払っています。
半田付け
ワーク接点の取り付けは細心の注意を払って行われます。取り付けの強度も大切な要素です。
参考紹介樹脂溶接工程
近年では、樹脂溶接による組み立ても増えてきました。これまでの技術を活かして樹脂溶接のオーダーにも対応しています。
自動コーティング装置:1
コーティングを浸漬で行うため、複雑な形状や入り組んだ箇所をもつラックでも確実な成膜が行えます。当社では、国内でも有数の大きさの樹脂浸漬槽があり、自動車グリルなどに代表される大形樹脂ワークのめっき用ラック製造にも対応しています。ひとつの大形ワークを製造できることは、組み立て工数の削減につながります。
自動コーティング装置:2
組立・溶接工程を経たラックは、必要に応じていろいろなコーティング処理が施されます。こちらは、ポリエチレン/エポキシ系樹脂による自動コーティング装置です。吊下懸架式の構造で、樹脂層に浸漬して被覆を形成します。隣には乾燥炉があり、スムースなワークフローになっています。
めっき用ラックの精度測定は、ワークを把持する点と点の距離で測ります。従来からある方法で、現在も行われている方法ですが、基本的には2D(平面)としての精度測定になります。
一方で、効率的な測定方法も開発されています。めっき生産効率の理由から、ほとんどのめっき用ラックは、複数(多数)のワークをひとつのラックで把持できるように造られています。私たちが製品であるラックを出荷する際には、そのすべての点間距離を測定しますが、そこで使用されるのが「ハンガーゲージ」です。ハンガーゲージは、正確な点間距離形状を立体化したゲージで、このゲージをいくつもあるハンガーに当てて点間距離に異常がないかを確認します。
フレームの3D計測
大形ワークを単体でめっきするようなラックでは、フレーム自体が高精度で組まれていなければなりません。3D測定器のテーブルに載らないような大形ワークでは、専用のハンド測定器を用いた立体計測を行っています。
高精度ハンガーゲージ(治具)の製造
3D精密測定ではラックや部品以外にも、ラックの接点間距離を測る治具「ハンガーゲージ」の製造も行います。3D精密測定を使用して基準となる測定用ゲージを製造することで、効率的で正確なラック本体の製造が行えます。プラスチックなど、熱可塑性のワークでは実物の精度に振れ幅があるため、カスタマーからのデータ提供とその値によるゲージ製作を行うことで正しい点間距離のラック製造が可能になります。
日本ラックでは、このハンガーゲージ製造時に高精度3D計測器を用いることで、より高精度なゲージを造り、ハンガー部分に当てることで、簡単に、素早く、正確な検査を行っています。
自動車産業などでは、とても多くの樹脂成形品にめっきが施されていますが、ハンガーゲージの元となる樹脂部品自体が熱で、わずかに変形していることがあります。そのような変形したワークを元にゲージを製造するのではなく、カスタマーから受領した3Dワークデータを元にハンガーゲージを製作し、3D高精度測定器でその正確さを判定することで、シビアな点間距離の保持に努めています。